演題 「人口知能(AI)や先端ITで今後の会社経営はどうなるか」
講師 村上 憲郎
(株)村上憲郎事務所代表取締役
元Google日本法人名誉会長
インターネットの発展により未来はどう変わるのか?AI、IoT
ビッグデーターの先にどんな世界が待ち構えているのか?
今回は、IoTのキーパーソンである村上講師に、最新技術と
今後の展望についてお話しを伺いました。
内容の要約は以下の通りです。
①かつてデスクトップPCの範疇であったインターネットは、今や
モバイルからアクセスが主流。誕生当時には想像もつかぬ
形態へと変化している。
②ウェアラブル(身に付けるタイプの)端末を活用するユーザー
も増え、今後はインプランタブル(埋め込み型)が席巻。
更には神経・筋肉系統との統合も。
③(新たな)Google Glaas(グーグル グラス)が発売予定。
Smart Watch(スマートウォッチ)などの生体信号を取得表
示出来るデバイスも普及しはじめる。
④Augmented ReaT(拡張現実)
スマホ内臓デジタルカメラの撮影画像に登場する「場所」
「対象物」に関連する情報「エアタグ」が重ねて表示される。
※「エアタグ」は、文字、画像、音声。またはユーザーが自由に
付加することが出来、ユーザー間で共有出来る。
⑤更にGoogle Contact Lens(スマート コンタクトレンズ)の
提供でより詳細な生体データーが取得出来、Google Smart
eye(グーグルスマートアイ=眼球)やGoogle Smart ear
(グーグルスマート イヤ=耳)の提供、神経系統との結合も
想定される。
・スマートウォッチ→生体信号(体温、血圧、脈拍等)の取得
・スマートコンタクトレンズ→血糖値の取得
・スマートアイ+スマートイヤ
→身体健常者の機能補強と身体障害者の機能回復との融合
⑥「脳から機械に指令を出す技術」「脳から脊椎を通さず筋肉に
指令を出す技術」の開発も急速に進む→脳で考えただけで
義手が動くスマート義手の開発も。
⑦スマートグリッド=IoT(Internet of Things)
電力網と情報網が束ねられたもの。スマートグリッドの情報
網はインターネットなので現在電力網に接続しているものは
将来全てインターネットに接続することになる。
⑧ビッグデータ1.0
企業内蓄積データを統計解析及び科学的根拠により検証。
⑨ビッグデータ1.5 ※膨大なデータの分散処理技術
・IoT、SNSで生成→収集出来る膨大なデーター
・プライバシーポリシー宣言→収集可能となる膨大なデータ
・匿名化技術により→利用可能となる膨大なデータ
⑩ビッグデータ2.0 ※米国イノベーション戦略の進展
・2012年3月、ホワイトハウス科学技術政策局は2億ドル
超の巨費を投じ、ビッグデータ関連の最新技術の研究
開発に取り組む旨を発表
・2013年5月、GoogleとNASAの研究所は共同で、「(量子)
人口知能研究所」設立を発表。
⑪ドイツのIndustry(インダストリー)4.0
ドイツ政府が推進する製造業のデジタル化、コンピューター
化を目指すコンセプト。国家的戦略的プロジェクト。
⑫自動車産業の想定される変貌
・自動運転車
・物から事へ。車体(物)を売るから移動(事)の提供へ。
・70%の車が駐車中→全ての車が走行中へ
・内燃機関車→電気自動車へ
・2040年にはエンジン車の生産を禁止
⑬サプライチェーンからデマンドチェーンへ
消費者の嗜好をサプライチェーンに取り入れ、特注品一品
生産を一品種大量生産と同じコストで製造。
⑭物流の無人化
・スマート工場=ほぼ無人工場、ほぼ無人倉庫+ほぼ無人
・配送センタ、自動運転によるほぼ無人の配送車、ほぼ無人
・店舗、注文前の配送
などなど盛りだくさんのお話で(講演時間)90分間では時間が
足りませんでした。横文字が多く、少し難しく感じた参加者も
いらっしゃったかも知れませんが「IoTはインターネットが急速に
大衆化されたときと同様の大革新。ここで出し抜いたところが
次世代企業として成功・勝ち抜く」という講師のコメントに問題
意識を持っていただく貴重な機会となったかと思います。
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